1.デジタルカメラの進化 シーンを記録するデバイスとしてデジタルカメラが用いられる。これは、写真を撮るためにフィルムカメラが用いられていた時代に比べて、撮像素子の進化とレンズ設計技術の発展があったからであるといえる。そして、近年新しいカメラの進化が注目されている。それがコンピュテーショナルフォトグラフィである。 |
2.コンピュテーショナルフォトグラフィ コンピュテーショナルフォトグラフィとは、画像処理を用いてカメラそのものの設計を見直すという研究分野です。具体的には、複数台のカメラを2次元配置し、空間中の光を記録します。その後、各画像のピクセルを足し合わせることによって、一般的なレンズで得られるレンズの集光効果を得ることができます。つまり、カメラアレイによって仮想的にレンズを作ることができます。これを仮想レンズとよんでいます。この仮想レンズを用いることで、一般的なレンズでは得ることができない画像を生成します。 |
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3.多焦点画像 レンズには様々種類のレンズがありますが、どれも固有の焦点距離を持ちます。この焦点距離によって、像ができる位置が異なります。また、焦点距離が存在するため画像面で像がぼけてしまいます。仮想レンズを用いた場合もピントを合わせる距離にない物体はボケますが、レンズのボケ方が違います。このボケ方の違いを直し、複数の焦点距離をもつ(つまりピントを合わせる距離はいくつでもよい)レンズを仮想レンズによって実現することが目的となります。 |
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