三波長光照度差ステレオカメラを用いた面法線ベクトル計測

 

はじめに

物体表面の明るさは、その面の光源に対する向きによって変化する。これを利用して、物体表面の明るさからその面の方向を推定することが出来る。 照度差ステレオ法とは、三種類の光源方向から別々に撮影した画像を用いて、物体の面法線方向を求める方法であり、物体認識や位置計測などに用いられている。


しかし、照度差ステレオ法は画像三枚を必要とするため、動画像には向かないことが知られている。


そこで、そこで、複数の波長光の同時照射を行うことにより、単一カラー画像を撮影して処理することを考える。 3CCDカメラを用いてカメラの中で各波長を分離する。 3CCDカメラによって得られた単一カラー画像を各画素が持つ輝度値は各色の光源の向きで得られたものに対応しているため、照度差ステレオ法の原理を適応できる。

↓3CCDカメラのしくみ↓

 

測定結果


球を撮影した時の面法線ベクトル計測結果を示す。図のように物体表面の面法線ベクトルを計測することが出来る。


左:撮影球 右:面法線ベクトル

面法線ベクトルの色分け


このように面の形状情報を推定できるので、人体計測やリハビリなどに役立てられるよう研究中である。