ステレオマッチングでの距離の計算方法


  1. パラメータの設定

カメラの内部パラメータ、外部パラメータは、

で表される。右カメラの内部パラメータ、外部パラメータをそれぞれIrEr、また左カメラの内部パラメータ、外部パラメターをそれぞれIlElとする。


  1. パラメータの変換

左右のカメラの関係が固定である場合、外部パラメータをどちらかのカメラを基準としたものに変換した方がよい。これはカメラの関係が固定だと、どっちを向いても距離計測ができるようになるため。

左目のカメラを基準とした場合、右カメラの外部パラメータは、

となり、左カメラ、右カメラの透視投影行列は、

となる。


  1. エピポーラ線

 右目と左目のカメラの関係がわかっている場合、どちらかのカメラで観測された1点はもう一つのカメラの出撮影された画像の中のある直線状に存在する。その直線をエピポーラ線という(詳しくは「ロボットビジョンの基礎」pp31-33)

 エピポーラ線を求めるために、まず基礎行列(F)を求める。

ただし

左カメラでのある一点に対し、エピポーラ線の方程式の係数は、

で求められる。


  1. 距離計算方法

 右カメラと左カメラの対応点がわかった場合、その2点から距離を計算することができる。このとき、空間のワールド座標と、画像上の座標とは、次のように結びつく。

これを右カメラ、左カメラについて求め、wを消去すると、

これを

とすると、方程式の解は

で求められる。